vol.55 2021/12/17
モロッコのカスバ街道ふらり旅

旅する鈴木 vol.55 モロッコのカスバ街道ふらり旅

先日中山道の街道にある、妻籠と馬籠の宿場町を散策してきました。
中山道は江戸時代には東海道と並び、多くの人が行き交った街道。
中でも妻籠宿馬籠宿は当時の面影が色濃く残っています。

上の写真は馬籠宿。
石畳の周りに地元の食べ物屋がたくさん並び観光地っぽさがある。
下の写真の妻籠宿は当時の建物が多く残されているので
江戸時代にタイムスリップしたかのような雰囲気を味わえます。

私達夫婦は元々愛知県出身なので、
この辺りにはよく2人で訪れたものですが、
何度来ても飽きることがなくいつも「宿場町っていいねえ~」と
2人でためいきまじりにうっとりしている。

そんな私達がやりたいことの一つがこの宿場町をつなぐ街道を歩くこと。
二つの宿場町は旧中山道信濃路自然歩道として整備されており、
馬籠宿から妻籠宿まで約9キロの道で結ばれている。
森の自然を楽しみながら歩けるのでいつか行きたいと考えつつ、
今回も時間がなく断念。

いつも街道という言葉を聞くとワクッとする。
その土地に歴史があり、
古くから人々が行き交っていたことが分かるのでロマンがある。
旅中も街道を散策したことがあり、
心に残った場所の一つがモロッコのカスバ街道だ。

カスバ街道は世界遺産都市マラケシュからアトラス山脈を抜け、
サハラ砂漠のワルザザードを結ぶ約300キロの一大街道。
カスバと呼ばれる要塞化された集落が
多く残っていることで知られている。
その中でも特に有名なのが世界遺産にもなっている
「アイト・ベン・ハッドゥ(Ait Ben Haddou)」の集落。

茶色の日干しレンガで作られた要塞の村。
17世紀に先住民のベルベル人によって築かれ、
盗賊や襲撃から守るために
こんな丘の斜面に建物を密集させた形になっている。
城門は一つしかなく、敵が侵入しても通路を狭く、複雑に入り組ませて
簡単に攻略されないようにしたりと考えて作られている。
グラディエーターなど数々の映画のロケ地にもなっているだけあって、
とにかく雰囲気がかっこいい。

ここは妻籠宿と同じように、今も人が住んでいる珍しい集落です。
映画で使われた盾や剣が置いてあったり、お土産屋もあったり、
動物もいたり、観光するのにとても楽しい。
上の城壁からは雄大な景色が見下ろせる。絶景。

宿泊している宿のおじさんに、
アイト・ベン・ハッドゥをカッコよすぎだよと褒めちぎっていたら、
「そんなにカスバが好きなら
隣の村に雰囲気の違うカスバがあるから行って来なよ」
とおすすめされたので、
翌日情報も地図もない状態で隣の集落を目指して歩いてみることにした。

乾期で干上がった川を歩く。
周りは地層のむき出しで圧倒されるほど広く、
大きな渓谷に囲まれている。
たまに岩壁に穴があるので近くに寄って見ると人工で作った穴だった。

トルコのカッパドキアにある洞窟住居とそっくりなので、
ここも以前は岩を利用して家にしていたのかもしれません。
またこの辺りは土に塩が含まれているという噂を聞き
食べてしょっぱさを体験したり、ヤギやラクダと戯れたり、
よくわからず出発したものの
ここにあるもの全てが冒険心をくすぐるものばかりで、
私たちは楽しくキャイキャイ歩き続けた。

約2時間後、想像より大きな隣のカスバに到着しました。
観光地からは外れている為か、昼間は暑いので家の中にいるからか、
街は物音一つしていない。
大きな建物があるのでのぞいていたら人の家だったのだが、
日本人が珍しいのか親切に家の中を案内し始めてくれた。
中を見るとお城やん。と思うくらいの広さ。
下の写真は玄関先だけで家は何倍も大きいです。

こちらの一家が住むこのカスバは17世紀に建てられたそうで、
先祖代々住んでいるそうな。
家の中は想像より天井が高く、広く、部屋数が多い。

外の日がよく当たる場所に家のカーペットが干されていた。
手織りのモロッコの絨毯で、使い込まれて味がよーく出ている。イイ!
2人とも古いものが好きなのでこれはいいとじーっと眺めていたら、
私のアイフォンを指差して、
「あなたの持っているアイフォンとカーペット交換できるわよ?」
とジェスチャーで交渉してくれた。
手持ちのお金がなかったので、
物々交換が可能なのかと驚き喜んだのだが、
旅にアイフォンは必需品だったので残念ながら断念した。

観光地化されていない分街全体がシンプルだが、
リアルな昔からの人々の生活がよくわかる。
かっこいいカスバも見れたし、自然の街道も歩けたし、
とにかくとにかく良かった。
情報をくれた宿のおじさんに感謝します!


やはり街道はどこもいい。

中山道もカスバ街道と同じように、
歩くことできっと新しい発見があるのではないかと
今からワクワクしています。



さて、今年も終わりが近づいてきました。
皆さまは今年1年間どんな年でしたでしょうか。
私達夫婦にとっては、今年も外国への旅ができなくて残念でしたが、
その分山の開墾に集中できた年になりました。
芸能事務所フォスターさんやメルセデスベンツさんの撮影にも使われ
山が少しずつ広まってきたことを感じて嬉しいです。

来年は当初の目的であるオリーブ山にするべく、
更に開墾を進めることと、旅も行けるようになることを願いつつ
もっともっと頑張っていきたいと思います。

皆様にとって素敵な年末年始になりますように。
来年も”旅する鈴木”をどうぞよろしくお願いいたします。


二人のリング


旅する鈴木

BS朝日「旅する鈴木-夫婦で世界一周」
番組詳細はこちら
https://www.bs-asahi.co.jp/traveling_suzuki/

 


 vol.54へ

back number 

vol.56へ 

AURORA GRAN BRIDAL

online shopへ

ページTOPへ

online shopへ

ページTOPへ