vol.53 2021/10/25
もう一度行きたい、
パタゴニアの紅葉トレッキング

旅する鈴木 vol.53 もう一度行きたい、パタゴニアの紅葉トレッキング

こんにちは。旅する鈴木のヨメ、聡子です。
先日、開墾している山を散策中、イガグリを発見しました。
よくみると敷地内に大きな栗の木があるじゃないですか。
栗好きのダンナが「今年は栗の木の苗を必ず植えるよ」と
苗探しをしていた所なので大喜びです。

中を開けるとプリプリの大きな実が入っています。
茹でたらしっとりほくほく。
秋は美味しい季節ですね。

毎年この時期になるとパタゴニアの紅葉のことを思い出します。

アルゼンチン南部のパタゴニア地方アンデス山脈に
「FitzRoy(フィッツロイ)」という
パタゴニアを代表する有名な山があります。
別名「煙を吹く山」とも呼ばれ、
アウトドアブランドパタゴニアのロゴのモチーフになっているあれです。
この山が朝日に照らされる数分間だけ、
燃えるように赤いフィッツロイになるという噂を聞いたので
早速撮影に向かいました。

フィッツロイがよく見えるキャンプ場まで、
エル・チャルテンという街から片道4時間ほどのトレッキング。
キャンプ用品を街でレンタルし出発です。
私は人生初のトレッキングなのでちょっと不安顔。

時期は4月中旬。南半球は冬の始まりです。
たまに雪がチラチラと降ることがある位寒いけれども、
空気がキーンと冷え、トレッキングの火照った体に丁度いい。
トレッキングルートが一面の紅葉になっており、
赤・オレンジ・茶色、色とりどりの世界が広がり、
それはそれはため息が出るほど美しい景色です。

たまに厳しい道もあるけれど、
7割ほど平坦な道なので初心者でも歩きやすい。
キャンプ場に着くまでの道がメインかと思うほど楽しい道のりです。

キャンプ場はテントが張れるスペースとトイレがあるだけですが、
フィッツロイがよーく見える最高な場所。
ここで基地を作り、撮影を粘ります。
たまに小トトロっぽいシルエットのふくろうや、
トサカがあるスズメ達がひょっこり来ては私たちを和ませてくれる。

そして、ここ一帯に流れている水がとにかく美味しかった。
雪解け水なのでかなり冷たいけれどほんのり甘く、
飲むと体の細胞に「スウッ」と吸い込まれていく。
「この山には神が住んでると思う」とぽろっとダンナが言ったのが
納得できる美味しさと不思議な空気がここには流れている。

さて、楽しいキャンプ場生活二日目。
カメラの充電がなくなってきました。
山を降りるかどうか悩んだ結果、私が一度街まで下山し、
充電をしてもう一度山に戻ってくることに。
昼頃に山を下り始めたので時間がない。
とにかく走って走って山を下りる。
時間はないし、一人で道に迷ったり、怪我することもある。
心細いし大丈夫かな。。。と不安いっぱいで出発をしたのですが、
紅葉の中歩いていたら段々心がワクワクし、不安は薄れてきた。

周りを見ればため息が出るほど美しい景色。
空気もきれいだし青空もたまに見える。
シーズンオフなのでトレッキングをしている人は誰もいない。
この景色を独り占めしている贅沢感が拍車をかけ、
いつの間にか楽しくてしょうがなくなっていた。
ワー!!と子供のように大声をあげたり、歌ったり踊ったり、
側から見たら危ない人と思われる位はしゃぎながら
紅葉の道を一人走っていた。
そのかいあってか、通常の半分の時間で街に到着。
登りもスムーズに歩け、
日が暮れる前にキャンプ場に無事帰ってきました。
あの時の開放感を思い出すと、今でもワクッとする。
ああ、もう一回やってみたい。

夜。
街の光も一切あたらない夜は月に照らされ、
凛々しく幻想的なフィッツロイが見える。

次の日の朝。
朝焼けに染まるフィッツロイも見ることができた。
時が止まっているような静寂の中、山だけが生きているかのように、
徐々にピンク色から真っ赤な、燃えるように真っ赤な色に染まっていく。
やっぱりここは特別な場所なんだと思う2日間でした。

あれから紅葉の時期は忘れられない季節になりました。
開墾している山もそろそろ紅葉の時期。
今年はどんな景色を見せてくれるのか今から楽しみです。


二人のリング


旅する鈴木

BS朝日「旅する鈴木-夫婦で世界一周」
番組詳細はこちら
https://www.bs-asahi.co.jp/traveling_suzuki/

 


 vol.52へ

back number 

vol.54へ 

AURORA GRAN BRIDAL

online shopへ

ページTOPへ

online shopへ

ページTOPへ