エベレスト街道トレッキング、
ディンボチェ(標高4350m)。
この辺りまで来ると気温も-18℃とグッと低くなります。
宿の部屋ではペットボトルの水がこおり、
外は森林限界で木がなくなり、岩と砂の荒野。
太陽が出ていても肌が痛冷たいので
ここより上には店などがなくなり、
いよいよ人が生活できないゾーンに突入です。
酸素が薄いので呼吸もきつくなり、
靴紐結ぶのもゼーハー。
この辺りからひどい高山病が出てくることが多いらしく、
実際今から山を降りるという人や、
幸いワタシとダンナは
高山病の薬飲んだり
カルマは私たちの体調を考えてゆっくりペースで歩いたり、
休憩をベストタイミングで入れてくれたり
人も住めない厳しい場所ですが、
それに比例するかのように今まで見えなかった
360度ぐるりと雪山に囲まれた谷と丘。
ヒカリの雲につつまれた山々
芸術的な形で凍った滝や川、
さらに霧に包まれたと思ったら
雪の結晶がパラパラ音を立てて降り積もったり。
この冬に、ここに来て見える
そして10日目。
ここが数々の登山家たちを魅了した登山のスタート地点。
ビュービュー吹き続ける冷え切った強風。
その奥にどこまでも続く雪山。
つくづく感じたことは、
ここから氷河通って、雪山に登って、
ほんとにすごいことだと思う。
と思っていたら
本当にいた。しかもこんな隣に。
氷河から帰ってきて宿でグッタリしていた夜、
「外すごい!
と嬉しそうに連れ出された。
寒がりの私はイヤイヤながら私も外に出てみると、、、
ゴゥゴゥ鳴り続ける風の中、
体感温度-30℃(勝手な推測)の冬山の空気はキーンと冷えて、
確かにこんな景色を二人じめできるのは
けど寒いことは寒い。
ダンナはそのままウキウキ夜の山を撮影しに
高山病にもならないし、タバコも吸えるし、
次の日の朝。これが最後の登りトレッキング。
エベレストが一番大きく見える
朝起きたら袋と同じように
ついに私も高山病がきてしまった。
歩いてる最中ずっとつらい。もうつらい。いやつらい。
そして2時間後、、、、ついに頂上!
心の底からのガッツポーズが自然に出ました。
ついについに登りました!
どこまででも広がる山脈と氷河。
この頂上から見る景色は一生わすれられません。
宿に戻ったら下山する前のお約束。
いつか誰かに見つけていただきたいです。
初めは不安しかなかったエベレスト街道トレッキング。
寒いしと辛いしと渋ったけれど、
初めての雪山、初めての景色、ヤクやシェルパの人々。
自分の体調をキチンと管理して高山病にさえ注意すれば、
初心者でも3歳児でも70歳でも
冬はびっくりするくらい寒いですが、
景色を楽しむなら冬山オススメです。
帰りの飛行機ではさらに本気泣きをすることになるのですが、
苦手なことも好きになれた2017年。
次回はどこに行くのかお楽しみに。