一つ一つののリングに浮かび上がる景色。
そのイメージに「旅する鈴木」の風景写真を重ね合わせた、
この春の新作の登場に、新たな旅の景色も加わりました。
今回はそれらにまつわる旅のお話、
目をみはる美しい絶景と心にしみる言葉、
1.Portugal
夏の終わりのビーチ。風もなく、人もいない、穏やかな日。
宿のオーナーにすすめられた海辺の教会に来てみた。
昼間見る教会は意外に小さく地味だけど、
日が落ちるとともに浮かび上がる
もう一度見たくて他の日も行ってみた。
心がいいと感じるその瞬間、過去でも未来でもない。
2.Slovenia
冬のアルプスのふもと。
はるか昔、愛の女神の聖地と呼ばれた場所に建つ教会は、
鐘を鳴らすと願いが叶うという伝説があり、
朝の撮影は飲み水が氷になり、
けれどもその分空気が澄み、凜としていて。
ここで祈る願いはすぅっと大気に溶けて、叶えられそうな。
人の願う心は、目に見えなくても、きっとどこかに届いてる。
3.Chile
憧れのモアイの前で1日過ごしてみた。
雲が流れ、日が沈み、月が昇り、満天の星空になる。
めまぐるしく動く景色の中、
野犬や野良馬がきても不思議と怖さを感じなかった。
その中で日々を見守ってくれる不動な存在は
古代の人たちが祈り、築いたものは、
思いを込めてできたものはいつまでも色褪せない。
4.Spain
ひまわりを探してレンタカーの旅をした。
中々目的の畑は見つからず、
その途中で見つけたまっ白な街や、
一年に一度のスーパームーンにも出会え、
旅は人生。人生は旅。
そして目的のものを見つけた時の喜びも
5.Ethiopia
4000メートルあたりの大地の崖を3日間歩いた。
息もすぐ切れる場所だけど、
こんな厳しい所でも、
トレッキングのガードマンたちは山育ちで、
目があうと、ニコッと笑顔で励ましてくれる。
人は自然の一部。
旅する鈴木のダンナとヨメの旅はまだまだ続きます。